琢磨 仁

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FOCUS インタビュー -スイな人は、こんな人-

音楽家 / Drone Grapher 琢磨 仁 (TAKUMA JIN)

音楽家&ドローングラファーが語る「私」のストーリー

KUWATA BAND、宇崎竜童&RU Connection with 井上堯之、宇崎竜童バンドのメンバーとして活動。
桑田佳祐、世良公則、斎藤誠、原由子、今井美樹、吉田拓郎など多くのアーティストのレコーディングやツア―にベーシストとして参加。
桑田佳祐作詞・作曲「メリージェーンと琢磨仁」のモデル。


- はじまり -
2019年6月湘南SUP大会の会場。
選手と競うように、飛行するドローン。
「どんな景色が撮れるんだろう…」
ここ数年、ネットやテレビで取上げられることが増えたドローン。
橋や大きな建物の点検、農薬の散布など。次世代の技術としても期待されているようだ。
その可能性に、心を惹かれた_


石塚

――  はじめまして。
SUi roots of AXEブランドディレクターの石塚 学です。
今日はよろしくお願いいたします。

琢磨

よろしくお願いします。

石塚

――  ドローングラファー以外にも、ベーシスト・デザイナーなど、様々な顔を持つ琢磨さんですが本業はなんですか?

琢磨

音楽家です。
ラジオから流れてきたビートルズに憧れて、中学生の頃にバンドを始めました。大学時代に米軍基地で演奏した時の興奮は、今でも忘れません。
そして、伝説のディスコ「赤坂ムゲン」での演奏を経て_その後、数々のアーティストとセッションを重ねてきました。
現在も私と妻のユニット「Half Moon」や大学時代の音楽仲間とのバンド「230 Nama-Raika」でライブ活動をしたり、音楽関係のプロデュースをしています。
また、江ノ島で毎年開催される「湘南 SUNSET JAM」ではプロデューサーとして地元のアーティストを紹介したりしています。

石塚

――  そうなんですね。音楽のことについてお聞きしたいことが沢山あるのですが…
あまりにも多すぎるので、今日はドローングラファーのことを中心にお聞きしたいと思います。
音楽家として活躍されておられる琢磨さんが、ドローングラファーになられたきっかけを教えてください。

琢磨

元々美大出身で、昔から写真や絵には興味を持っていました。音楽に身をおいてはいますが、趣味として写真はずっと続けていたんです。
ドローンは以前からやってみたかったのですが、当時は非常に高額で手が出ませんでした。それが数年前、いつものように海にフラッと出かけたところ、浜辺でドローンを操縦している人がいたので、声を掛け色々と教えてもらいました。その時に、ドローンの価格が昔より安くなっていると知って、ネットで即購入し、今に至ります。

石塚

――  えっ!
知らない人に、いきなり声を掛けたんですか?
怪しまれませんでした?

琢磨

警戒はされなかったです。
湘南のゆったりとした土地柄もあって、知らない人にでも挨拶をするし話掛けたりもします。
本当に何となくというか_自然な感じです。(笑)

石塚

――  知らない人とでも気さくに話ができる空気感は、湘南ならではですね。
インパクトのあるエピソードが聞けると思っていたので、少し拍子抜けしてしまいました。(笑)
ところで、ドローンの一番の魅力は何ですか?

琢磨

やはり、普通のカメラでは撮れない視点・アングルが撮れるところです。
海面すれすれの超低空や高度120mの高さなど、鳥目線で撮った影像は圧巻ですよ。本物の鳥になった気分が味わえます。
"いつもの見慣れた風景"もドローンのアングルからとらえると"見たことのない非日常の景色"に変わるのは、ドローン撮影の面白いところです。

石塚

――  SUPサーファーの横山さんから大会の様子をおさめたDVDを送っていただいたんですが、僕が現場で見ていた景色とはまったく別の大自然を追ったドキュメンタリーのような映像が広がっていて驚きました。

琢磨

実は、ドローングラファー泣かせの場所があって_
それが海なんです。
通常、ドローンは墜落・破損しても現物があれば保険がきいて新しい機体が買えます。
しかし、紛失するとその保険がきかない…
海で墜落すると、あっという間に潮に流されて沈む。
そうすると、見つかることがほぼありません。

石塚

――  えぇ!海に落ちたら最後、それは大変ですね!
琢磨さんも、そういうご経験をされたことがあるんですか?

琢磨

ドローンを購入してすぐ、練習のため毎日のように河川敷に通っていました。そこには大きな二本の木があって、その間を通過させる練習をしていたところ、枝にぶつかりそうになったんです。
ドローン操縦の危機回避として一番最初に行う「上昇」を大慌てで試みたところ、衝突はなんとか回避できたのですが4mほどの高さの枝に引っ掛ってしまいました。
どうしたものかと困り果てましたが、よくよく見ると何とか登れそうな角度。幹のコブに足を掛け3mほどの所まで登り、ドローンが引っ掛っている枝を大きく揺すったら、ザザーッという音と共に落下してしまって…

石塚

――  まさか、そのまま下に!?

琢磨

幸運にも、一番下の枝に上手く引っ掛って助かりました。
その後、機体の動作確認をしたところ問題なく飛行してほっとしました。
何十年ぶりの木登りでしたが、思いが強いと何でも出来るんですね!(笑)

石塚

――  ドローンも琢磨さんも無事で安心しました。
少し話は変わりますが、ドローンの可能性や未来についてはどのようにお考えですか?

琢磨

技術もどんどん進化しています。そう遠くない未来、当たり前のようにドローンで荷物を配達したり、ありとあらゆる事ができるようになると思います。
私が持っているマイクロドローンは、下水管の調査をする実験が行われています。ドローンが普及すると、災害時において人が足を踏み入れられないような場所に飛ばして負傷者を発見したり、救援物資を届けたりと救助の役に立ちます。
そんな可能性を広げるためにも、子ども向けに「ドローン体験」を開催したいと思っています。

石塚

――  子ども向けドローン体験はいいですね。新しいものに触れるきっかけになりますし、何よりも遊びながら学べるので子ども達の吸収も早そうです。
では、最後に琢磨さんの座右の銘を教えてください。



・琢磨 仁 オフィシャルFacebook
https://www.facebook.com/jin.takuma.3

・ スイな人-Choise
beloAI
「コントローラーが見やすい」
https://shop.sui-axe.jp/shopdetail/000000000011/

・撮影協力/Cafe&Restaurant
Lucky Meal Mermaid
http://lmm.linryu.com/

・アロハシャツ提供 / 日向扇屋
https://www.facebook.com/owgiya/

・La Bella Strings
http://www.labella.com/

琢磨

自然に!

石塚

――  んー、妙に納得です。
意味を教えていただいでもいいですか?

琢磨

自然な流れ・リズムを大切にしています。音楽も「創らないと!」「考えないと!」とすると無理が出てきます。そうすると良いものは創れませんし、生まれません。
見えるもの、聞こえるもの_
風、におい_
感覚を研ぎ澄まし、自然に身を任せて、感じたことを表現する。
そこからの発想は、無限大です。

石塚

――  確かに無理をしても続きません。
自然を感じ、ありのままに。
流れの中、様々な人と出会い新たなことにチャレンジしていく_
すごく琢磨さんらしいです。


石塚

――  今後の琢磨さんの活動を教えてください。

琢磨

音楽では11月1日(金)に与論島の民謡酒場「かりゆし」でHalf Moonのライブを、11月2日(土)は第三回フラフェスティバル in ヨロンに出演します。
また、11月9日(土)に 福島県富岡町で開催される福祉まつりで子ども向けのドローン体験講座を行います。
そして、来年の2月21日(金)~26日(水)まで、片瀬海岸に在るギャラリー〈Galley-T〉でドローン空撮個展「琢磨仁の空中散歩展」が開催されます。単に大きなビジュアルで見せるという事ではなく、ドローン目線から一緒に飛んでいる感覚で見られるような個展にしたいと思っています。
お近くの方はぜひお立ち寄りください。

石塚

――  楽しみですね。僕もお伺いさせていただきたいと思います。
今日はありがとうございました。

 
Anyway I've got to, to make you all mine.
海より自然体の野郎 Woo…
Everyday I want you to have a great time.
嘘ではない野暮でもない
小粋な男のSummer Time.
Anyway I've got to, to make you all mine.
可愛いシャボン玉野郎 Woo…
 
メリージェーンと琢磨仁/歌詞
https://www.uta-net.com/song/39


- あとがき -
「お客さんが喜んでくれるサングラスとは?」
考えれば考えるほど、頭は空回り。気持ちばかりが先走る_
SUiを企画し始めた頃、胃が痛くなるくらい悩んでいた。
そんな時、トイレの中や寝る直前…
思いがけないタイミングに、ふいにインスピレーションが湧くことがあった。
今にして思えば、あれが"自然に!"ということなんだろう。
"自然に!"意識すればするほど、"不自然"になる。
なかなかどうして難しい_(苦笑)

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